h24.8.10 鳳凰三山その2 (観音岳〜地蔵岳、御座石温泉へ下山)
その1へ

7:36 地蔵に向けてGO!
降りてきた薬師の山頂を振り返る。反対から来るハイカー数人と出会った。
岩場の下り
7:56 鳳凰小屋分岐

え、『地蔵岳30分』だって?いくら何でも無理だよ・・・
登り出そうとしてすぐ、
「たぁりゃ〜」
え、なんだそりゃ?
上からMTBを担いだ若者が降りてきた!

挨拶を交わすととても爽やかな印象を受けた。三ツ峠のようなジープ道ならともかく、どうやってここまで担いで来たのだろう・・・
無事を祈るばかりだ。
「たぁりゃ〜」

コピペしてみた
おいおいせっかく登ったのに下るのか〜
観音の頂上から見た時はオベリスクは近くに見えたけど、下から見ると遠いな〜

(この感覚わかるでしょ)
この辺は木陰が無くて暑い!
暑くてハードだが、タカネビランジを見つけると近寄ってパチリ。元気をもらっていたかも
まだまだ登るのか〜

この付近でも数人のハイカーと出会った。キツイけど、人気コースなんだな〜
もうすぐだぁ〜
この辺りで年輩のグループと出会った。
「私たちは花を見ながらのんびり歩くんです。どうぞ」
と道を譲ってもらった。
←これは?
8:42 赤抜沢ノ頭(2750m)到着

長いし暑いし、大変だった〜。

ここまでで40分以上経過している。先程の分岐では地蔵岳まで30分とあったけど、どんなスピードで歩いたら着くのだろう???

地蔵まであと少しだが、ここでペットボトルをぐびっと飲んだ。鳳凰小屋に行けば水場があるのだ。
ここは早川尾根との分岐になっており、白鳳峠から広河原にも降りられる。たしか昨日の新潟トリオもここに来るはずだ。
それにしてもここからの眺めもすんばらしい〜
北岳
先程通った観音岳
随分歩いたな〜
ここから見るオベリスクは大迫力だぁ〜
いよいよ地蔵へ!

ザラザラしてこけそうな急下り。
ここが、有名な賽の河原か〜
この地蔵を借りて、枕元に置いておくと子が授かる。実現すると2体にして返すという風習があったらしい。(ネットを見るとちょっとずつ違うけど、大体こんな感じ)

とにかく下からここまで地蔵を担いで来た訳だよね。
この木陰にザックをデポ。デジイチを首から提げてと・・・揺れないようにベストの内側に押さえ込んだ。

さて、オベリスクの近くにはどうやって行くのかな・・・

数m先に山ガールを発見した。数分前に赤抜沢ノ頭にザックをデポしていった2人組の内の一人だ。

彼女の後に着いていこう・・・
しまった。彼女を見失った!

慎重にルートを探し、彼女達の声のする方へ・・・
数分後、発見することが出来た。どうやら登り始めが全然間違っていたみたいだ。
一人はずっと上まで登り、引き返してきた。彼女に山頂標を見かけたかどうか尋ねたが、分からないとのこと。
それなら上まで行くことはないか・・・(←ずるいって声が聞こえてきそう)
記念写真をお願いした。話しかける間もなく、彼女達はさくさく降りて、赤抜沢ノ頭登り返していった。若いな〜
んん、
富士が見えた
赤抜沢ノ頭では観音岳に隠されていたが、ここからは見えるのか〜
こういうアングルもなかなかイイね!
ザックをデポした鞍部を見下ろす
う〜ん、こうして見上げるのもイイねぇ・・・
(語彙が無い)
すぐ降りるのが勿体なく、何枚も撮ってしまった。
ザックを置いた木陰に戻るとベテランさんが休んでいた。話しかけると、北沢峠からアサヨ峰を越え、早川尾根小屋に泊まり、ここまで来た。さらに、この後は直ぐに降りるのが勿体ないのでもう一泊するとのこと。さり気なく話しているけど、結構な長距離だ。すご〜い
今まで小屋泊まりは1泊2日だけ、2泊以上するともっと幅が広がるだろうな・・・

ここでカロリーメイトを食べるなど一休み。

いよいよ下山だ。(9:35頃)
9:40 賽の河原から鳳凰小屋を示す指導標に従って進む
砂地の急下り。
ズボズボと沈み込む。一昨年夏砂走りと似た感じだったが、10分程で終わるので、ずっとスケールは小さかった。
一方、登ってくる2人と出会ったが、こちらは半端無く大変そうだった。今回鳳凰小屋に泊まって、ここを登ってくるプランもあったが、登りにとらなくて良かった。
樹林帯へ。、日影になってほっとした。
ソロ男性と2回出会っただけで、鳥の鳴き声しか聞こえてこない静かな道。そういえばクマ鈴を外したまま。大丈夫かなと思いつつ進んだ。
下りばかりと思っていたが、少しアップダウンがあった。
10:11 鳳凰小屋
7,8人が休憩中。急に賑やかになった感じだ。
ここでも南アルプスの天然水を補充!

冷たくて美味し〜
水を汲んでいるときに、小屋主らしき白髭の男性と話をした。
「どこから来た?」←ややエラソーな感じ。
N「昨日は薬師岳小屋に泊まりました。」
「そうか、向こうは混んでいたか?」
N「そうですね〜、満員まではいかないくらいでした」←寝床の1階は埋まっていたが、2階は?適当に答えている。
「そうか、○○人くらいってことか」←向こうの小屋へのライバル意識?
N「この後、青木へ向かうのと御座石へ向かうのはどっちが早いですか。」
「そりゃあ、御座石だ。青木へはアップダウンがあるが、御座石へは下るばかりだ。まあ3時間半見ておけば十分だ。でも、その下りは半端ねぇぞぉ←なんだ、イイ人じゃん!
10:18 挨拶をして、御座石コースを下山!

さすがにこの時間のテント場は一梁だけだった。
始めは緩やかな下り

展望もなく退屈なので、この時間はくにまるジャパンを聞きながら歩くことにした。
少し開けた所に出た。
10:27

おお、ここからも富士が見えるのか!

登ってきた人はここで感激するんだろうな〜
向こうに見えているのは?
(ズームして、トリミングしています)
デカイな〜
下るばかりと思っていたが、緩いアップダウンもあった。
最近は整備されていないと感じるところもあった。
奥秩父と似た雰囲気を感じる道
このルートも出会った人はほんの数人。鳳凰小屋に居た人達は青木からドンドコ沢を進んだのだろうか。
11:17 この指導標の側の倒木で一休み。現在位置が分かるようにして欲しいな〜
ザックを下ろして、異変に気付いた。
濡れている!
調べてみるとカモノハシから水がしみ出ていたようだ。せっかく鳳凰小屋で美味い水をたっぷり入れたはずなのに〜。そういえば、先程から背中が冷たかった。十数分前に足を滑らせた時、ザックが下になったお陰で腰を打たずに済んだ。あの時だろう。
とりあえず半分に減ってしまったカモノハシの水をペットボトルに移した。残量は800mlってとこか。幸い後は樹林帯の下りだし、ゼリードリンクもあるので、何とかなるだろう。また、一番下にあったレインウェアやユニクロダウンは濡れていたが、カメラや着替えは少し湿っている程度でセーフだった。
11:30頃 ベテランさん2人組が休んでいた。登ってきた方だと思い、声を掛けた。
N「燕頭山はもうすぐですか?」
「いや、オレ達も降りてきたので、まだ分からないんだ。ほら、小屋で一緒だっただろう?」
N「あれ、そいつは失礼しました。気付きませんでした〜」

彼らの後を歩くことにした。
11:37 ロープもある急下り
見たことの無い花・・・名前は後ほど
この先の登り返しでベテランさん達に先へ行くように促された。
11:45 エアリアを見ると燕頭山の所に『笹原』とあったが、そろそろかな・・・
11:48 燕頭山(2105m)
鳳凰小屋から1時間半。つまりエアリアのCTより10分オーバーだが、こんなモンだろう。また、ここから1075mにある御座石鉱泉まで標高差1000m!
この先の急下りに備え、とっておきのアミノバイタルゼリーでエネルギーをチャージ!
先程のベテランさん達はここで休まず、一気に降りていった。入れ替わりに壮年のソロ男性が登り着いてきた。汗ビッショリだった。話しかけるまでもなく、『半端ねぇ』ことが良〜くわかった。

11:55 リスタート
どわ〜
ジグザグに付けられてはいるがかなり手強い。何箇所か木段が掛けられているところもあったが、腐っているものもあり、油断できなかった。
12:22 樹林が切れた。遠くに街並みが見えるが、良く分からない。
ガスって遠望が効かない分、気温が下がり楽になった。
12:24 何気なく撮って通過。この横に指導標や小さな祠もあったような。

レポを作りながらここが旭岳山頂だったことに気付いた。
あれ、この右側ってどうなっていたかな〜
12:46 指導標
近寄ると『七合目』とある。つまり、まだ2/3はガンバレってことか。でも、これは励みになる!

結局これ以外に○合目標石を見つけることは出来なかった。壊れてしまったのか、探し方が悪かったのか?
今まで気付かなかっただけかも知れないが、七合目の下から花が目立つようになってきた。へばってきたところだが、花を撮影することで、大分気が紛れてきた。花を探すこと、撮ることに集中しながら降りた為、この付近の道を撮っていなかったりして。
ソバナ
タマガワホトトギス
モミジのような葉っぱなのでシモツケソウ
そして、一番嬉しかったのが、
レンゲショウマ!

この辺に咲いていることなど全く知らなかったので、とても嬉しかった。
登山道から離れた所に咲いている株が多く、御岳山とは違い撮影は難しかった。でも、このように莟も多かったので、今シーズンもまだ見られるはず・・・これから行く方は頑張ってくださいね〜(8月14日記)
13:49 西ノ平。もう急下りは終わりだ!

時間を遡って、燕頭山で先に行ったベテランさん達に追いついた時、私も彼らも御座石からのバスは15:15と17:15であると分かっていた。その時は現在位置がわからなかったので、「15:15にはどうせ間に合いませんから、のんびり行きます」なんて話していた。
でも、エアリアのCTを見ると後40分で御座石鉱泉とあるではないか。
間に合う。いや、間に合わせる!
『治山工事をしています』の標示がでており、あちこちにロープが掛けられていた。道を探さなくて良いので、急ぎたいこちらとしてはとても有り難かった。
ちょっと通りにくいが、問題なし
ほっほ〜、こりゃあ大規模にやってるね〜

作業員さんの休憩場所にはペットボトルやコンビニ弁当のカスが残されていた・・・
この付近には赤テープや指導標が一切無かった。ちょっと不安を感じつつも、恐らくこの道でイイだろうと進んだ。

遠目に赤い屋根が見えてきてから、ぐるっと回り込むように付けられた道が面倒だった。
14:25 御座石温泉
最後の区間以外はCTをオーバーしていたが、ここはお釣りが出た。やれば出来るもんだ。まずペットボトルの残りを飲み干した。3時間前はちょっと心配だったが、それ程節制しなくても大丈夫だった。

中に入ると誰も居ない。大声で呼ぶと、オバーチャンが出て来た。荷物は外へとのビックリな指示があったが、ベンチでスパッツを脱ぎ、着替えとタオルのみを持って、中へ入り直した。2700円(←だったかな?)と言われたときも驚いたが、バス+荷物代をあわせてということで納得した。
浴室は廊下の奥にあった。誰も居なかったので、『男子入浴中』の木札をかけた。つまりは男女供用ってわけだ。更衣室の蛍光灯を点けても薄暗い感じだった。
タイツは汗ビッショリで脱ぐのが大変だった。料金は高いが、山の汗は下界に戻る前に流しておきたいよね。
最後の方はフタをして、消灯してください』(だったかな)の張り紙があったが、最初から←の通りだった。
湯温は丁度良く、特に観音から地蔵に向かう途中の大汗、鳳凰小屋からの超急坂で負担を掛けた足をほぐすことが出来た気がする。
バス時刻が気になって10分ちょっとで浴室を出た。パンツをはいてから思い直し、重たい木のフタもしておいた。これってマナーだよね。
まずは汗臭いウェア他をザックへ詰め込もうとしたが、駄目だった。そういえば今までぎゅうぎゅうに詰め込んでいたザックにさらに入るはずは無いのだ。
お風呂用に用意しておいたトートバッグに小物を移して、バスに乗る準備OK!

あと10分以上あるので安心してビールを注文した。350ml缶で500円は山値段だが、薄味のついたキューリを付けてくれた。ちょっととした心遣いが嬉しかった。
下山中はカロリーメイトなどで済ませていたので、食欲があった。ベビースターラーメンを食べてると、ここの飼い犬が近寄ってきた。キューリが入っていた容器に少し分けてやると、あっという間に食べてしまった。この犬は私が来たときは寝ていたようだが、起きてからも一度も吠えないお利口さんだ。ハイカーに可愛がられているだろうな。

15:13にバス停に行こうとするとき、先程のベテランさん達が到着した。勿論(?)彼らはお風呂に入ってから帰るそうだ。
15:15定刻に(マイクロ)バスがやってきた。あれ、手を振っている人が居る?
中に入ると今朝、薬師の山頂で一緒だった神戸の夫婦と静岡のベテランさんが乗っていた。彼らはドンドコ沢コースで滝を見て、青木鉱泉でお風呂に入ってきたそうだ。私の方が前を歩いてきたはずなのに、余分に時間がかかるはずのドンドコ沢を回って、彼らの方が早く降りたってこと?
また、私が見つけられなかった地蔵岳の山頂標は賽の河原付近にあったとのこと。う〜ん

彼らと話をしている内にバスは甲州街道へ入った。2日ぶりにオフラインを切って、アンテナが立った。娑婆へ戻った実感がわいてきた。
15:52 韮崎駅。冷房の効いたバスを降りると暑くなるかと思ったが、それ程でも無かった。

次の中央線は塩山停まり・・・スマホで接続を調べると、甲府で降りれば20分待ちで始発に乗れることがわかった。

※あずさに乗れば早く帰れたが、これ以上の贅沢は出来ないよね。

甲府まで移動し、ホームで次の電車を待っていたとき、あることに気付いた。
ステッキ忘れた(またか)

幸い今度は山の中ではない。直ぐに場所は特定できた。御座石温泉のベンチだ!

スマホで検索して電話番号をチェック、かけてみると先程のオバーチャンが出た。事情を話すと調べてみるので5分後に掛け直して欲しいと言われた。

中央線が来てしまった。始発なのでボックスシートではなく2人掛けシートを確保した。ボックスシートに座ると混んだときに足を伸ばせないので、一人で乗るときは必ずそうしている。

7分後にかけ直した。マナー違反は分かっていたが、次の電車は30分以上先なのだ。

「あ〜、有りましたよぉ」

N「わ、良かった。」

着払いで送りますから、住所を教えて下さい。」

こちらから、お願いしようと思っていたことを向こうから切り出してもらえた。ホントに有り難かった。

N「東京都府中市・・・です」

「あ〜、府中ですかぁ、ウチの親戚も住んどりますよ。京王線ですなぁ。たしか、中河原・・・」

電車の中なので、早く切りたかったが、親切にしてもらっているのだ。有り難くオバーチャンの話につきあった。

※お盆なので、ちょっと遅れると話していたのに、13日に届きました。有り難うございました!

電話を切った後、.疲れているはずなのに不思議と目が冴えていた。目を瞑っても少しも眠気がやってこないのだ。仕方ないのでpodcastを聴くことにした。立川で乗り換えて、自宅に到着したのは19時半。

2回目の南アルプス、憧れの鳳凰山山行はステキな人達の出会いと好天に恵まれ、とても楽しいものとなった。

ただし、翌日以降の筋肉痛は半端無かった。特に階段を降りるのが、ちょ〜大変だった・・・

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