h23.8.8 仙丈ヶ岳
前回へ

いよいよこの日がやって来たぁ (この台詞は1年ぶり)

憧れの南アルプスへ挑戦だ!

5月に乾徳へ行った際に食うかいさんと「この夏に南アへ行こう」と盛り上がり、何度か日程を打ち合わせして、この8日の山行を決めていた。

登山口の広河原、北沢峠へはバスで入るしかない。芦安へ車で入り、tanto寝でバスに乗ることも考えたが、疲労でぼろぼろになった後、運転する気力は無いだろう。そこで、甲府4時発の広河原行きに乗ることを考え、ヨッシーさんのアパートに昨夏の茅ヶ岳の時の様に泊めてもらうことをお願いした。

7日は自宅を14時過ぎに出発。早朝と違い、ハイカーは居ない。ザックを担いだ私は浮いていたが、まあイイ。高尾で甲府行きに乗り換えて、爆睡。17時少し前に甲府へ到着。
うわ、何だこれは!スゴイ混雑だ!!浴衣姿のギャルがいっぱいだ!!!

なるほど市川三郷で花火大会か・・・

病院へ向かう途中で

地蔵のオベリスク発見!
(これは翌日のレポにつながります・・・)

甲府駅には『山の都 甲府』とあったが、ホントそのとおりだ。羨ましいな〜
病院で待っていたヨッシーさんに合流。

院内にギャラリーがあり、7月の北岳の写真が飾られていた。

画像左の北岳の朝焼けは標高点のある北峰とそこで日の出を見る人達を写しているモノ。北岳通のヨッシーさんならではのアングルだ。
この日も美味しい店に連れて行ってもらった。甲州地鶏もジューシィーで美味しかったが、画像の櫃まぶし(?)は絶品だった。一つ目はワサビをのせて、そのまま食べ、二つ目は出し汁を入れて頂いた。
今回の山行について、色々アドバイスをもらった。初日の仙丈ヶ岳と翌日の甲斐駒のコース取りは何度も訪れているヨッシーさんならではの話で、とても参考になった。特に「今の時期はほぼ間違いなく午後は雷雨になる。標高が高いと雷が横から来るので、それは避けようが無い。早めの下山をこころがけること。河原を歩いていると逃げ場がないから、樹林帯を歩く方がイイ。高い木の下は却って危険・・・」などの雷の話はズシンと来た。明日はとにかく早めに降りよう。
※「雷雨 登山」で検索したところ、こちらのページが参考になった。

20時頃アパートへ。シャワーを借りて一汗流し、エアコンを28度に設定し、快適に休むことができた。

翌日は2:50起床。緊張の為かアラーム一発で起きた。メールをチェックすると食うかいさんは3時過ぎに芦安の駐車場に到着したようだ。殆ど寝ないで今日の山行か〜大丈夫だろうか。さすがに食欲は無かったが、昨晩買ったオニギリを気合いで食べた。

アパートを3:30に出発。急ぎ足で甲府駅へ。途中のセブンで水を探した。ボルビックを見つけた。ちょっと値段は高めだが、何よりも1.5gが丁度イイ。ザックに付けておいたポカリの1.5gのペットボトルを捨て、これに付け替えた。
色々試したが、2gはザックのポケットに入らないし、1gでは夏場の山行には足りない気がする。こうして1.5gのペットボトルにこだわって準備しているのだ。

昨晩ヨッシーさんに教えてもらったバス停へ。

うわ〜行列!!!今日は平日なんだけどな〜

窓口で広河原への切符を買った。(2000円)
3:50 バスが到着
私の後も行列は続いており、このバスには入りきらないだろう。ひょっとして立ち席・・・との心配もあったが、車掌(?)のオバチャンが人数を数え、丁度私が1台目の最後になり、残りの十人弱は2台目になった。ネットでこのバスの様子は調べた時には立ち席も居たとあったが、この日は大丈夫だったようだ。
通路はザックでいっぱいになり、私も含め、ワクワク感満載のハイカー達の目は輝いていた。
出発して数分で車内の灯りは半分になり、直ぐ後ろの若者3人が結構うるさかったもののあっという間に眠る事が出来た。
ガン、ガン(今回も幼稚な擬音ですね)

うわ、何だこりゃ!

バスの振動で目が覚めた。すっかり明るくなっている。甲府市内を抜け、知らないうちに林道へ入ったようだ。夜叉神峠で数人を下ろし、さらに山道を数分走って終点の広河原へ到着した。
バスを降りると、まず涼しさを感じた。(ここの標高は1523m)

食うかいさんは・・・

「おざぁす」

ちょ〜ハイテンションな声がした。
N「あれ、同時でしたか」
そういえば夜叉神峠でバスが増えたような気がしていたが、甲府発のバスと芦安からのバスはほぼ同時に到着するようにダイヤが組まれているようだ。(山梨交通 時刻表
K「北沢峠行きのバスは向こうだよ」

K「うわ〜、すっげ〜。嬉しいよ。ワクワクするな〜」

いつにも増してちょ〜ハイテンションだった。

まず北沢峠行きのバスの列にザックを置いて順番を確保し、切符を買いに行くことにした。
K「お〜、すっげ〜、アルペンプラザが新しくなっているよ〜」

彼がここを訪れたのは十数年ぶりとのこと。
N「ちょっとトイレへ行きます。」

・・・

大行列!!!

しばらくは無理だ。一旦食うかいさんを探しに行くことにした。
ほら、アレが北岳だよ。うわ〜、懐かしいな〜」
ウエストン碑の前で
その後もう一度トイレへアタック!
今度は列が小さくなっており、2人待ちで個室へ。
大の出はイマイチ・・・まあ仕方ない。ここでタイツに履き替えた。

切符売り場に行くと食うかいさんがすでに北沢峠行き(750円)を買っていてくれた。いつも御世話になりっぱなしだ。
バスは6:50にハイカーを満載にして出発。
年配の運転手さんが「あの雲がかかっているところが,○○」と案内しながら20分間林道を走った。
路はすれ違いがムズカシイ位の幅しかない。
N「こりゃ〜マイカー規制は当然ですね」
K「そうだね。事故でも起きて、道路が封鎖されたら大変だからね」
峠に到着するとさらに涼しさを感じた。ここの標高はさらに上がって2032mだ。

7:19 出発前の儀式!
地図をパチリ
画像右上に注目!
ここ北沢峠は長野県伊那市にある。この地域では甲斐駒ではなく、木曽駒ヶ岳に対して、東駒ヶ岳と呼ぶそうだ。関東の人間からすると甲斐駒はビッグネームなのだが、信州の人達の考えとは違うのだろう。
また、トイレの前には温度計があった。早速チェックすると14℃。歩くには丁度良いくらいだ!
7:21 出発!
いきなりの急登!
7:34 「一合目に着いたよ〜」
K「このキノコそそるね〜♪」
7:47 あっという間に二合目

K「このはちょっとベタだな〜」
段々傾斜がきつくなる
食うかいさんに先に行ってもらい、マイペースで歩く。
今日も初っぱなからカメだ・・・
8:07 三合目

N「1から2はあっという間だったのに、2から3は遠かったですね〜」

と感じていたが、レポを作ってみると0〜1は13分、1〜2は13分、2〜3は20分。もっとかかっていた気がするんだけどな〜
ただし、これはのぞむのカメタイム。食うかいさんはもう数分早く着いていただろう。
大体同時にスタートした小3の男の子とお父さんの記念写真を買ってでて、

「はい、イイ笑顔でお願いしま〜す♪」

この子と食うかいさんのお子さんと重ねていたのかな
N「あれは何が見えているんですか?」

K「栗沢山じゃないかな。その奥にアサヨ峰があるんだ。峠から○○で行けるよ」

久々に訪れているのに、よく覚えているな〜
この先も結構大変!
8:24 十分弱でもう四合目!

N「やっぱり均一じゃないですよね〜」
この付近から続々と降りてくるハイカーと出会うようになる。小屋泊まりの人達だろう。
はるさんも先週仙丈小屋に泊まって朝の風景を写メールしてくれていたが、小屋泊まりだと優雅に時間を過ごせるだろうな〜
マルバタケブキ♪

N「それって毒が・・・」

※シカが食べないのでこうして残っているようですが、毒があるかどうかは検索しても出て来ませんでした。
K「のぞむさん、これなん〜だ」

N「え〜」

K「バイケイソウだよ」
ここはちょっと段差がキツイ!

低重心の私にはもっとキツカッタ。
8:53 五合目(大滝の頭)

K「今度は一緒に撮ろうぜ」
丁度休んでいた男性ハイカーさんにシャッターを頼んだ。

N「エアリアのCTは2:00ですけど、ここまで1:30位で来ていますよ」

K「お、頑張っているじゃない」

このエアリアのCTには数時間後イタイ目をみることになる・・・
五合目から先はどんどんきつくなった
ここでも食うかいさんに先にいってもらい、とぼとぼカメ足で進んだ。
ちょっと開けたところで食うかいさんが待っていた。

ドリンク休憩と併せて、ザックのボルビックにポカリの粉を移した。
K「せっかくのボルビックが勿体なくね〜か?」
N「ちょっとそう思いますけど、水だけじゃなくて、スポドリの方がイイかな〜って」
9:19 休憩地からほんの数分。ここも広場になっており、数人が休んでいた。
ハイマツ帯へ
トウヤクリンドウ
向こうに見えるのが小仙丈だろうか
食うかいさんの姿を遠くに見ながらハイマツ帯を登る。結構しんどい
振り返ると雲間からゴツゴツした岩峰
少し上で待っていた食うかいさんに尋ねると「鋸岳」との返答

K「オレは無理だな〜」

N「あそこに行けるのはヨッシーさんのレベルですよ」
登ってきた道を見下ろす。
頑張ったな〜
リスタート

これでもかっ!って感じの急坂が続く。
あれが小仙丈のピークか?そうであってくれ〜
これって甲斐駒?
そして・・・
9:53 着いた〜〜〜〜

K「お疲れさん、山頂標の記念写真は混雑しているから後にしよう」

この山頂には十数人が休憩中だった。
保冷バッグの中にさらに保冷バッグと二重にして持ってきたゼリードリンクの1本目をチューチュー吸った。冷たくて元気が出て来た。

昨晩ヨッシーさんに「ゼリーは重いだろ」と指摘されていた通り、確かにこれを2日分(5本)担ぐのは大変だった。でも、これは暑くてもへばっていても喉を通るのだ。
パンの袋が気圧で膨らんでいた。K「それって見たことあるな〜」
そう、彼のパクリです・・・
鋸岳方面の雲が晴れた
北岳?
標柱の記念写真をお願いした男性に「もう一回撮りましょうか」との申し出を頂いたが、食うかいさんの「野郎二人ですからイイんですよ」との切り返しはさすがだった
K「そういえば、のぞむさん富士以外の山の最高峰って・・・」
N「あ、そうですね。一昨年の権現岳が2700位ですから、ここ小仙丈ヶ岳(2855m)富士以外では最高峰ですね〜。」

丁度仙丈に出発しようとしていたとき、
見えた〜
ほんの数分前までガスガスで何も見えなかった仙丈ヶ岳が姿を見せた。これはラッキーだ!

K「このカールを見たかったんだよ〜♪」
※このときはへぇ〜としか思って居なかったが、レポを作りながら調べてみるとここに見えるのが小仙丈カール
10:13 リスタート!
携帯でパチリ
ハイマツの緑と青空がステキ
(下手なアングル・・・)
N「麓は何ですか?」

K「伊那谷だね」
K「これはチングルマの実だ。花の頃よりもこれの方が好きなんだ」
K「これはウサギギク」だと思うんだよな〜

N「家で調べますよ。名前が分かれば大丈夫ですから」
→さすが!正解でした。
一旦下る
あそこが鞍部か
10:33 高いな〜
この付近は崩壊を防ぐための丸太が埋められていた。
おいおい、マジかよ〜
頑張れ、自分!
仙丈小屋への分岐を見送り直進
藪沢カールの縁を進む
藪沢カールを見て、昨年の富士のお鉢を思い出していた。
こんな感じね
コブがあるけど、人が居るのはまだ先だな
あそこがピークか???

途中で若い女性ハイカーに「頑張ってください。あれが頂上ですよ」と励まされた。そんなにヘロヘロに見えたのかな〜・・・その通り
人々で混雑する山頂の少し手前の分岐で食うかいさんが待っていた。

彼はお辞儀をしながら山頂を指し、
案内人の仕事はここまででさぁ。ここからは先にお進み下さい
N「あ、香川照之(剱岳・点の記)ですね〜」
K「お、分かったかい?これをやりたかったんだ〜」

そして数m先の山頂へ(11:20)
先ずは山梨百名山の標柱と
その後ろにある長野県の標柱(多分)と
今度は仙丈ヶ岳(3032.6m)登頂!
先程小仙丈で富士そのものを除く最高峰を更新したばかりだが、1時間程で記録を塗り替えたってことかな・・・
山頂には3合目でで会った小3の坊やが既に到着していた。
食うかいさんによると「今日が初めての3000m越え」とのこと。いやはやなんとも元気な子どもだ。

続々と登ってくるハイカーの中に見覚えのある人が居た。カラフルなCWX(短パン無し)にカラフルなサングラス。そして巨大なザックを背負った髭の男性だ。途中のポイントで「あ〜キツイ」と連発していた。たしかにあれだけの大荷物ならキツイだろう。
標柱の記念撮影を頼まれた。
渡されたカメラを見て、食うかいさんが気付いた。
K「ほら、EOS55だよ」
N「あ、ホントだ。懐かしい〜」・・・って先に気付けよ。
「これが重くてねぇ〜。それに現像するまでちゃんと写っているのか分からねぇんだ」
K「お父さんやるねぇ〜。これまで何処を回ってきたの?」

なんと彼は夜叉神峠から鳳凰三山を縦走し、雨にも降られながら昨日北沢に入ったそうだ。スゴ〜〜〜イ!!!

頂上にいる間、ガスガスで何も見えなかったが、たま〜に見えた方向をパチリ。
K「アレが仙丈ヶ岳だ。さっきのぞむさんを待っていた分岐があれに通じるんだ。一人が向こうに出かけていったよ。」

※大とあるが、ここよりも標高は低い。
先程通ってきた道
この山頂はそこそこ花が多い。もう1,2週間前はもっと多かったのだろう。
←斜面にへばりつくチシマギキョウ
イワツメクサ
ミヤママンネングサ
それほど食欲は無かったが、気合いで最後のオニギリを食べた。

食うかいさんから「ちょっと期限を過ぎてるけど・・」の断りながら、アミノバイタルをもらった。

N「これは有り難いです!ポケットには同じモノがありますけど、これなら1日3本いけちゃいますね。もう、最近薬漬けなんで・・・」

北沢峠の最終バスは15:30で、日帰りを計画している食うかいさんは何が何でも、遅れる訳にはいかない。それに、「午後に雷」ヨッシーさんの言葉が気になっていた。

12時少し前に下山を開始した。
ガスガスで方向が分からない。食う食うかいさんに着いていった。
ミヤマダイコウソウ
仙丈小屋へ向かって下る。
K「のぞむさん、ほら!」

フォントは大きいが実際は普通の声で彼が指さしたのは・・・

N「ラ、ライチョウじゃないですか〜」
フォントは大きいが実際は小声で、咄嗟にクマスズを握り、音を立てないようにして近づき、パチリ。
K「ほら、親子じゃないかな〜。人を怖がらないんだよ」

N「うわ〜、ホンモノは初めて見ました。今日はラッキーだ」
ライチョウと出会った所からほんの数十m。キレイな小屋が見えてきた。
仙丈小屋

はるさんは先週ここに泊まり、朝夕の素晴らしい風景をゲットしている。私も次回はここへ・・・

トイレを借りると、バッチリ水洗だった!スッゲ〜
K「ここの水は美味いって評判だぜ」
「え〜、それは楽しみぃ〜」
ゴクッゴクッ



うわ、凄く冷たくて美味いっすよ〜

じゃあオレも
んめぇ〜〜〜
N「去年の笠取も美味かったけど、ここはサイコーですね!」

オジサン2人組がこうしている間に小学生くらいの女の子がカモノハシを持ってこの水場に来ていた。
彼女はカモノハシいっぱいに水を汲み、重そうに運んでいった。(数分後、お母さんやオバアチャン、妹らしきグループでラーメンを作っていた所を見つけた。)
私もザックに入れておいたカモノハシ半分位に詰めた。まだポカリは残っていたが、これはこれで楽しもう。
12:24 リスタート
K「ほら、すっげ〜虫!」
ヨツバシオガマ
馬の背方面へ進む
山頂を振り返る
K「ほら、見てご覧よ。水のあるところは緑の色が深いんだ。」

私は小屋が小さくなったな〜と思って居ただけだったが、食うかいさんの視点は違うところにあった。深いな〜
食うかいさんの後を追いかけて・・・
シカ柵が出て来た。
N「これって何フウロっていうんでしょうね。」

K「オレも区別つかないな〜」

→ハクサンフウロ
12:53 分岐を藪沢へ

北沢峠90分』の標示←があった気がする。

直進すると丹蹊新道
「あ〜、シビレル〜」

勝手に台詞を入れてみた
マルバタケブキが群生
ミヤマキンポウゲ?
13:01 お、小屋が見えた。

馬の背ヒュッテだそうだ。
K「この辺に分岐があるはずなんですけど・・・」
小屋番のオニーチャン「あ、それ(エアリア)の書き方が良くないんすよ。分岐はこの先の・・・」

K「今日も降りますかね〜」
「ここのところ午後は毎日降ってます。山はそういうもんでしょ。でも、降り方が尋常じゃないんだ・・・」

彼の話を聞いて、早く行かねばと改めて思った。
シカ柵の脇に付けらた道を進んだ。途中で登ってくる家族(多分)に出会った。
K「このこのネットに貼りついちゃダメですよ
{???」
N「あ、こういうことですから」先程の画像を見せた。
納得してもらえたみたい・・・
沢に出た。
なるほどね。たしかにエアリアをみるとヒュッテの側に分岐があるように見える。
K「頭 痛ぇ・・・ちょっと薬のむわ」

ついさっきまでネットに貼りついていたのに・・・少し無理をしていたようだ。

K「のぞむさんの好きな感じじゃないか〜」

N「明るすぎてスローシャッターは無理ですね。」
13:18 リスタート

次は私の番
・・・
対岸でカメラをカメラを構えてる。
N「期待してもこ演技できる余裕無いですよ〜」
流れはそれ程でも無く、あっさり通過。
K「なんだ〜、上手くなったんじゃないの?」
N「先月の不動沢より水がすくなかったんで」
13:27 藪沢小屋
K「あれ、のぞむさん北沢峠まで95分って・・・5分伸びたぞ〜」

N「ど〜なってるんでしょ」

K「水→4秒って洒落てるね」
4秒後?

さすがに先程仙丈小屋前で入れた分があるので、入れなかったが、ここの水も美味そうだ。
その後もこうして何度か沢を渡った。
整備されていて、歩き易い
もう頭痛は治まったのだろうか。
あれ、食うかいさんの頭痛が移った?

というのは出来すぎで、私も頭痛は珍しくない。ザックのポケットにはバファリンを一れてあるので、何処かで飲めばイイさ。
K「着いたよ〜」遠くで声がする。
13:47 大滝頭(五合目)到着。

N「随分遠かったですね〜」

とりあえず、自分も頭が痛いことを伝え、バファリンを飲む事にした。
ここには年配のグループが休んでいた。
オバアチャン曰く「今日は小仙丈までで引き返すつもりだったのに、つい歩いちゃったわ」

K「皆さんお元気ですね〜お幾つなんですか?」

オジーチャン「3人合計で210歳だよ。3人とも70!」

「すぐに追いつかれるわね。お先に〜」

いやいや、元気な方々で・・・

こちらはこちらはヘロヘロなのにね〜

「午後から雷雨」ヨッシーさんの言葉が頭を離れなかった。
食うかいさんのバスもあるし、急いで降りることにした。(14時少し前)

往路と同じなので、気が楽だった。大変な所は無いし、3〜2が長いことを長いことは覚えていた。
食うかいさんはポイントポイントで待っていた。
K「大丈夫かい?」
N「頭イタイだけで、怪我している訳じゃないですから!」

遠くで雷の音が聞こえた(気がする)。しんどかったが、スピードは落とさなかった。210歳トリオを含め、3,4グループを抜いた。(譲ってもらった)
15:01 ゴール!

もうヘロヘロでぇ〜す

エアリアのCT1:20の所を1:05位で着いたって訳だ。頭痛いのに、やればできるもんだ。
北沢峠行きのバスは15:30。是非、お見送りをと思うのだが、この日は余裕が無かった。とりあえず横になりたい気分だった。お礼とお別れを告げ、目の前にある宿へ。
長衛荘

ジョッキで乾杯しているるちょ〜元気なオバチャンの声!
1泊2食で8000円。後で知ったが、この付近はこの料金で統一らしい。
「布団はこの5番目です。」
ずら〜り並べられた布団に圧倒されたが、運良く両隣は誰も居なかった。
トイレは改修中で使えないので、外の公衆トイレを使ってくれだの、更衣室はやはり改修中のシャワールームで、ちょっぴり汚いなど色々あったが、汗びっしょりのタイツと登山用のズボンを履き替え、カメラマンベストと一緒に干すことにした。食う食うかいさんに「乾燥室があるはず」とアドバイスをもらっていた。
バンダナのオネ-チャンに尋ねると・・・
ここって玄関だよ?

まあイイ。タイツを干すのはどうかと思ったが、背に腹は代えられないって事だよね。ここで乾くのかな〜
バファリンのお陰で大分痛みは治まっていたが、夕食まで横になることにした。

・・・

1時間弱だが、結構寝たみたいだ。
17時からの1回目の夕食はオネ-チャンがてきぱきと座席を指定していた。
メインは巨大コロッケ!味付けはまあまあ。食欲はイマイチだったが、同じテーブルで最後になったものの気合いで完食。
食事中にバンダナに髭のオニーチャンが仙丈と駒ヶ岳(甲斐駒ではない)の説明を始めた。
彼の仙丈オススメのコースは小仙丈から仙丈へ。よくあるガイドブックにあるように大平山荘を経由せず、藪沢から大滝ノ頭へというものだった。つまり、食うかいプランそのものだったと言う訳だ。何だか得した気分だった。

さらに明日駒ヶ岳に登る人は仙水峠まわりでも双児山まわりでも、CT通りに行けないと思った方がイイ。CT通りに行けたとしたら、後半必ずバテること。きっとCTよりも1,2時間は余分にかかるだろうと強調していた。恐らく小屋に泊まった客の意見をまとめたモノだろうが、彼の話の通り、明日は相当に時間がかかるだろうと覚悟した。

食後、歯を磨く以外にすることがなかったので、翌日分の弁当が配られる19時まで横になることにした。今度は次のグループが食事を始め、カーテンだけではうるさくて眠るのは無理だった。どうやら関西から来たツアーの人達だ。ホントにテンションが高かった。先程の髭ニーチャンの説明に、「朝暗いうちに起きても、おはようの挨拶はご遠慮下さい」が一言増えた気がする。

19時少し前に弁当が配られ、再び横になった。不思議だが、今度は寝付くことが出来た。

んん、トイレ!腕時計をチェックすると22:10。周りは寝息が聞こえるだけだった。
枕元に置いたヘッデンを持ち、廊下へ出た。玄関はぼんやり明るく、ヘッデンは点けなくてもよかった。
玄関へ出ると、暑い!
おお、ストーブだ!
なるほど、乾燥室ってこういうことか!

空はバッチリ星が出ている。明日が楽しみだ〜

HOME
 翌日へ

花の名前はHgさん金森さん、食うかいさんに教えてもらいました。有り難うございました。
inserted by FC2 system