h23.5.15 乾徳山(前編)
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今回はh20年11月以来久しぶりのNHK(のぞむ、はる、食うかい)の山行だ。そして今回登るのは、あの岩場で有名な乾徳!

14日は21時過ぎにはベッドへ向かったもののワクワク感とドキドキ感で夜中に何度も目を覚ましてしまった。

結局3時にセットしたアラームが鳴る前の2:52に動き出すことにした。

朝イチでネットを開け、昨晩行われた世界卓球の結果をチェックした。

1年前は団体戦だったが、今年は個人戦が行われており、9日の放送開始から、毎日テレビ東京の放送に釘付けだった。この大会で一番応援していた福原愛は3回戦で敗退(news)したものの、混合ダブルスで見事銅メダルをとり、ホントに嬉しかった。(news
さて、日本選手最後の希望は全日本5連覇中で、世界ランク7位の水谷隼だった。彼は実力を発揮して、ベスト8まで勝ち進み、次は世界ランク1位の選手とメダルをかけての試合が残っていた。ひょっとしたらメダル、いや優勝?・・・と思っていたが、試合は土曜日の深夜。なにしろこの日曜日は国分寺4:33の始発に乗らないと食うかいさん達との集合に間に合わないので、観るのは諦めていたのだ。

どれどれ・・・

ありゃ~、完敗か~(news

納豆を食べ、出すモノを出し、かなり余裕を持って4:10に自宅を出発。5月中旬になるとこの時間でも結構明るい。「一日中晴れ」の予報通りの空を見て、ウキウキ気分で歩いた。

急がずに8分前にホームへ到着した。

定刻にやって来た中央線はさすがにガラガラだった。予定通りに爆睡!

4:59 高尾駅

日の出数分後で太陽は低い位置にあり、天狗像を照らしていた。
次の大月行きは5:14。かなり余裕があるので、トイレに行くことも出来た。
やって来た電車で再び爆睡!

5:51大月着。次の甲府行きは5:54で乗り継ぎに余裕が無いことを車内でも構内放送でも繰り返しアピールしていた。しかもこの乗り継ぎは大月駅の階段を上り下りしないといけないのだ。
「ふざけんなよぉ~」と隣を歩いていた年配男性がぼやいていた。

ホントだよ。最初っからこんなダイヤにしなきゃイイのにね。
高尾や大月は終点なので、寝過ごす心配は無かったが、今度の塩山はそうはいかない。それに久々に見る大月以西の山々の風景に眠気を感じることもなかった。

6:18 勝沼ぶどう郷駅

この駅はホームから南アルプスが見えるのだ。

お~白根三山がキレイだ~
6:23 塩山に到着。数分前にメールが来て、既に食うかいさん達は到着していることは分かっていたが、まずはトイレへ・・・

さて、二人はどこだ・・・
カメラに気付き、ポーズをとる二人
K「おざぁ~す」

H「ここから富士山が見えるのよ。のぞむさんが来たら教えようって話していたの」

N「え、ホントですか?」






N「うわ~、駅から見えるなんて知りませんでした~」
駅を6:35頃出発。
こちらを参考にして、塩山駅から恵林寺の前を通り、国道140を北上。乾徳への一般的な登山口の徳和集落には巨大な看板が出ているが、そこはスルーして、上門坂トンネルを越えると左側に『大平高原6km』を示す案内板が見つかった。(6:46)

この林道は概ね舗装されているが、一部手入れされていないところもあった。
K「ほら、シカの群れだ」
H「うわ~、ホント!」

車を停めても、まだコンデジズームでも撮れるくらいの距離に居た。
K「お、カケス!」
H「良く分かるわね~」
K「ああ、背中の○○の模様が見えたからね。」

これってスゴイよね。運転しながら鳥を見分けちゃうんだからね。

7:00丁度に大平牧場へ

N「あれ、停めないんですか?ネットではここが駐車場って・・・」

K「イイのイイの」
さらに荒れた林道を走った。思いっきりダート道だが、問題なく走ることが出来た。
数分で巨大な『乾徳山登山口』に到着、通過。

K「オレが見たサイトにはこの先に道幅が拡がって停められる所があるって書いてあったんだ。」

数十mで湘南ナンバーの乗用車を発見。少し先で切り返してその車の前に停車。
この付近の様子
さあ、登山準備開始だ!
「今日は焼けますよ~」
N「スパッツも着けてと・・・」

K「はるぅ~撮ってくれぇ。 オレなんて半パンだぜ~」

と、私にはこの台詞が聞こえていたが、
やはり、このお方はただ者じゃない
H「ねぇ、見てぇ なんてステキな青空なんでしょう。 こんな時に告白されたら ころっていっちゃうかもぉ♪」

K「い~年こいて、な~に、言ってんだ~  告知されて ころってっちゃうだろ~」

今日も秦野コンビのトークは面白過ぎぃ~
ここにあった案内図
7:32 出発の儀式!

食うかいさんのリュックはあのときと同じもの。今日のテーマは「軽量化」とのこと。
K「お、ミミガタテンナンショウ。オレはこれがお気に入りなんだ」

N「あ、あのときに見たヤツですね。へぇ~今の時期はこんな色なんだ。」
整備された木段を登る
N「お~、今日はよく見えていますね~。上に行くのが楽しみ~」
K「これ、気になってるんだ。何て言うんだろ?」

N「こういうときは帰ってからアノ人に聞きましょう。」

→『ハシリドコロ』との返答を頂きました。いつもありがとうございます。
N「これって莟ですよね。あと少ししたら何が咲くのでしょう?」

K「このツヤツヤした感じはほら、あの唇に塗るヤツ・・・」

H「リップグロス」のことね。
7:51 『←徳和・大平高原→』と書かれた指導標を発見。

N「以前来たときはここから登ってきたんですか?」
K「いや、オレが十年前に来たときはもっと西からだ。徳和から登ったけど、ここは通ってないよ。」
今頃書くのもなんだが、食うかいさんは徳和からの正統派コースで乾徳を経験している。特に下りが長くて大変だったそうだ。彼のアドバイスもあり、今回私たちは大平からの最短コースを選んだという訳。
この林道(?)をそのまま進むと国師ヶ原へ行くようだったが、今は最短コースを選択して、上へ
5分後、再び林道(?)に合流。『月見岩』を示す方へ。
N「お~、だんだんそれっぽくなってきましたね~」
N「お、ここはイイですね~。ちょっと撮りたいです。一休みしましょう!」
私はデジイチで
はるさんはアイフォンで富士を狙った。
K「農鳥ってどれだい?」

N「あの真ん中辺の・・・」
K「あれはのぞむさんが得意な悪沢かな?」

N「いや、得意ってことはないですけど、何度も見ているウチに好きになりました。」
二人にこれをおすそ分け。
8:08 リスタート
歩き出して、ほんの数分後
N「あれ、ここの方がイイじゃないですか~~~」
またデジイチタイム!
N「これは何のでしょう?
これが咲いたらスゴイ眺めになるんだろうな~」
「雲がイイですね~」
8:22 さらに先へ。

N「なんだかこの先も展望がありそうですよ~」
南アルプスがズラ~リ!
悪沢
 
北岳

甲斐駒はこの右側。ここからは見えない。
さすが食うかいさん、このアングルもニクイな~
N「なんだか、アノ時に見た雲みたいですね~」

K「ああ、アレな」
麓の町を見下ろして
8:35 リスタート

N「あれが乾徳ですね!」
登山道の右側に大岩を発見。どうやら登れそうだ。
二人でポーズ!
勿論デジイチタイム!
なかなかの眺めだ
私が富士を撮っている間にはるさんのアイフォンで記念撮影。

K「粗が目立たないように引きで撮るからな~」

H「んもう~。ご配慮アリガト!」
8:53 木々の間に乾徳を見ながら進んだ
K「ここが扇平だ。ほら、向こうから登ってくるのが、徳和からの道だ。」

ちなみにはヨッシーさんはこの前日に職場の若手の方々と徳和コースを歩いたばかりだった。(ブログ
扇平の眺めは素晴らしい。
富士は勿論
南アルプスもズラ~リ!

先程のポイントよりもここの方がイイ。
あれが月見岩か。乾徳が大きい。
デジイチで二人を撮影。

今度は私が月見岩へ。
こちらを狙っている食うかいさん。一緒に写っている夫婦に話しかけ、数秒で仲良しになっていた。
お互いに撮りっこした訳だね。
私も(?)月見岩に登ってきた若いカップルの記念撮影をかってでた。
ここからの眺めはホント、素晴らしい。
K「お、イイジャンプ台があるぜ。のぞむさん、アレやってみようか?」

高さ1mほどの岩を指して、こんな提案があった。

N「え・・・あ、分かった。アレですね。」
K「よし、バッチリだ。」

N「明らかに飛び降りたのが分かっちゃいますね。」

本家は前日に金峰山で、同じ日に瑞牆で跳んでいた。
いよいよ乾徳へ向けてGO!
9:18

あと1時間の指導標・・・時間通りに行く訳無いよな~
いきなり、結構な急坂
低重心クラブ会員ガンバリマス!

この付近で、もう降りてきた人に出会った。

帰りは渋滞するから早めに戻ることや山頂には人が結構いることを聞いた。それにしても早いな。まだ10時前なのに!

その後も何度、降りてくる人と出会った。
ここはすごい!大岩の脇に付けられた道を進んだ。
とりゃあ!
登りついた先もなかなかの眺め。
ごっついデジイチをもった年配男性が撮影中だった。そして奥さんもザックに三脚を付けていた。
K「お父さんも好きだね~思いっしょ?オレの背中はこれ(あの小さいリュック)なのにな~」
「私たちは遅いから抜かれちゃうかな。それじゃお先に」
と言って彼らは出発していった。
デジイチタイム!
この日は何処から撮っても富士がクリアでご機嫌だ!
手前の岩を入れて
私はメロンパン
はるさんはオニギリ
それぞれがこの後の(文字通りの)ヤマ場に備えた。
9:50 リスタート!

これまたスゴイ急坂!

登りついた先の岩に標示があった。

N「剃刀岩って書いてありますよ~」
K「おいおい、それは髭剃岩じゃないか!」

N「あ、そういえば・・・」

N「じゃあ、マ○ダムのポーズで・・・」

このときは子どもの頃に見たCMをイメージしていたけど、(画像)チャールズブロンソンってこんな人だったのか。すっかり忘れていたな~
髭剃岩を入れてみた。
空の色が素晴らしい。
ここからも南アルプス
北岳
二人が上がってくる前に撮影を楽しんでいたとき、
K「こらぁ、ザックからペットボトルを落としたぞ~」
H「あ、ごめ~~ん」
K「しょうがね~な~、オレが取ってきてやるよ。」
H「え、いいわよ。まだもう一本あるし、随分下まで落ちちゃった。」
K「おめ~はイイんだよ。でも、ヤマが山にゴミを残しちゃイケね~だろ!でも、これをよろしくな。」とコンデジを渡した。」
レポのネタの提供をありがとうございます!

二人が登り着き、一緒に撮影タイムを楽しんでいる頃、後ろから小学校低学年くらいの男の子とお父さんが登ってきた。

食うかいさんが聞くと、彼の二番目のお子さんと同じ歳だった。
10:02 リスタート

え、マヂ!こんなとこ通るの?

「さっきの小学生も通ったのか~」
こういう所は苦手、私ははヒヤヒヤだったが、はるさんはきゃ~きゃ~イイながらもスゴイ楽しそうだった。
K「権現岳に比べたら大したこと無いだろ?」

N「いや~、アノ時も今回もマヂでびくびくしてますよ~」
手がかりや足場はあるものの、この付近にはロープやクサリが全然無い。
N「うわ、今度はハシゴですよ!」

背中を向けて慎重に降りた。
こうして上から下から撮っている訳で・・・

(携帯画像)
N「うわ、今度はクサリ!2本あるけどどっちの方がイイですかね?」

K「右の方が傾斜が緩いんじゃないかな。あ、手袋は外した方がイイよ。素手の方が滑らない。」

N「いや、この手袋はイボイボがあるから大丈夫です。」

ダイソー手袋でGO!



K「もっと岩から離れた方がイイ!」
アノ時もそうだったが、アドバイスをもらいながら登るのは安心感がある。やはり岩場に来るならは仲間と一緒の方がイイ。
今度ははるさん。彼女は素手で登った。

最近山仲間と群馬県のハードな岩山に登り、テクニックを身につけ、(私の予想) 軽々と登ってきた。

これはすごい!ビビリの私より、余程度胸があると思う。
見下ろすと改めてスゴイ所を登ってきたことが分かる。

ずっと下に小さくハイカーが写っている。こんなにスゴイ所なのに、人気の山なんだな~
またまた岩を越え、丸太橋を渡った。
さらに岩を越える。
この先で傾斜が緩んだ。左側に開けた所があり、寄り道することにした。

K「ほら、もっと先まで行ってみよう!」
H「無理よ~」
ここからの眺めも素晴らしい。

(語彙が無い。)
南アルプスを撮るのは何度目だろうか。
甲斐駒
K「ほら、そこに金具が見えるだろ。ロッククライミングに使うんじゃないかな。」

『乾徳山 旗立岩』でググると幾つもヒットする.。この辺はロッククライミングのメッカのようだ。
おっかないところで撮っているな~

と思っていたが
この構図は素晴らしい!

ホントに上手いな~
ここは風が強く肌寒いくらいだったが、登山道に戻ると嘘のように風が止んだ。
直ぐそこに見えるの有名なあの岩だろう。

さあ、いよいよ最後の登りだ!
10:35

岩にたどり着くと若い女性がするすると登っていくところだった。

さて、上から声がして、先に降りたいとのこと。

なんとスゴイ早さで降りてきたのは先程(髭剃の前の)岩で話しかけた年輩の夫婦の旦那さんだった。

K「お父さん若いね~。遅いだなんて、もう降りてきたのか。」

その数分後に奥さんも降りてきた。旦那さんに比べて慎重だったが、デカイザックに三脚を付けているのに身軽なものだった。

K「もうお昼は上で食べたのかい?」

「いや、上は混んでいるから、さっきの扇平に戻ってノンビリ食べるよ。」
私たちの後ろからグループが到着するところだった。ここで登るのを躊躇していたらスゴイ待たされそうだった。

え~い、行くぞ!

先程のアドバイスを思い出して、岩から離れることを心がけた。腕力だけで登るのは最初の数mだけで、少し上には足場があることは何人か見ていて良く分かった。
ここまで来れば足場があった。右側に手がかりを見つけ、クサリを使うよりそちらを選んだ。

最後の数十cmは手がかりが無く、一気に行けなかった。まずザックを下ろし、先に持ち上げ、置いてから身体を持ち上げた。
次ははるさん、やはり素手だ。

次のグループが順番を待っている。
大急ぎでデジイチを取り出し、はるさんを撮った。
はるさんも右へ

この直後、彼女のザックを受け取った。
食うかいさんはちょ~早い!
山の本や、色々な人のレポを見て、どんなにスゴイ岩場なのかと思っていたが、デジカメの時間を見ると登り始めからたどり着くまで2分弱しか掛かっていなかった。やれば出来るものだ。
でも、ここまで来ることが出来たのはこの二人のステキな仲間のお陰だと思う。ホントに感謝しています。
山頂は大賑わい。

北側の少し下がったころに、比較的マシなところを探し、ザックを置いた。
こんなに達成感のある記念撮影は初めてかも?

山梨百名山62座目
長編になりました。ここまでを前編にして、新しいページを作ります。

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