h22.8.13 須走口から富士登山
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いよいよこの日がやって来たぁ
よく、「望の富士山なのに富士山へは登らないんですか?」と質問され、「富士は撮る山で、登る山では無いんですよ。」と答えていたが、それはホントでもあり、強がりでもあった。
知人曰く、「富士は山梨百名山で最もつまらない山」「長いだけのハイキング」そして、「ヒトが多すぎる」「トイレの臭いが・・・」「ゴミだらけ」・・・悪い評判がこれ程多い山は無い。しかし、「富士に登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」とも言う。
これらの知識が富士への挑戦を踏み切れないでいたが、実のところ単独では怖かったのが、本音。やはり、高山病がどんなふうになるのかが一番心配だったのだ。
そんなとき、4月の岩殿山で、金森さん(HP)が今年は登ってみたいと考えていることを聞き、是非ご一緒しましょうと意気投合した。その後、sanpoさん(HP)も加わり、大台記念に3人で登ろうと決まった。もうレポでは何度も書いているように、私は今年1月で40歳、金森さんは今年の12月で50歳、sanpoさんは還暦という訳だ。
それはともかく(?)2人とも南北アルプスの高山を何度も歩き、sanpoさん、金森さんともに日本第2位の標高を誇る北岳には登っているが、不思議と富士は未踏とのこと。とにかく、富士初挑戦の3人だったが、私から見て山の鉄人二人と一緒に登れることはホントに心強くもあった。
最初は海の日を計画していたが、あちこち電話しまくっても全てダメ。海の日の予約はGW前から始まっているとのことだった。そこで、3人の予定をあわせて、この13日の金曜日(仏滅)に決行することにしたのだ。幹事は今回ものぞむが買って出て、7号目の大陽館(2950m)を予約した。
富士山に向け、コージツ新宿店で酸素も買い、店員さんにアドバイスも聞いた。
出発の日が近付くにつれてドキドキ感が増してきた。前日は22時前に布団に入ったが、夜中に何度も起きてしまった。もう、ドキドキ感maxだった。
当日は4時起床。まずは前日冷蔵庫に入れておいたスポドリやゼリードリンク、パンなどを冷蔵庫から取り出し、ザックに詰めた。
背負ってみた。
・・・
重い
今回は何しろ長丁場になる。途中いくつもある山小屋で水やジュースなどが買えることは知っていたが、値段は麓の数倍になることも知っていた。そこで、今回はなるべく買わずに済むようにとザックの左右に900mℓずつのスポーツドリンク、背中のカモノハシに500mℓの水と合計2.3ℓになった。スポドリ2本は昨夏の金峰山以来だが、金峰山は途中で水場があることはわかっていた。それに対して、今回の富士山は水場が無い・・・それなら背負っていこうってことなのだが、この重い荷物を背負って長丁場を歩くのか~
それはともかく、納豆ともずくのネバネバ朝ごはんを済ませ、掲示板に『望は富士山』と、カキコしているうちにちゃんともよおしてきて、一安心。
新松田7:55着で集合を約束していた。それなら国分寺6:12で良かったのだが、国分寺のローソン100でオニギリなどを買い、駅に着いたら丁度下りの中央線がやってくるところだった。そこでそれに乗り、西国分寺、府中本町経由で登戸へ。
小田急の急行まで待ち時間が数分あった。蒸し暑いホームであれこれイメージしていると心配が増し、さらにスポドリ500mℓを買ってしまった。これで背中に2.7ℓ!(西国分寺で少し飲んだ)
ラッキーなことにちゃんと座ることが出来た。平日はいえ、お盆期間で電車も空いていたのだ。
携帯で到着時刻を検索すると新松田には7:46に着くことが分かった。アラームを7:41にセットし、目を瞑った。
ZZZ
ピロピロリ~ン♪ あ、メールだ。
何々、あ、そうか~、まあイイ。お陰でアラームを鳴らす前に起きることが出来たよ。
お、丹沢の山並みから富士が顔を出しているじゃないか。
新松田駅の窓から この天気でもイイ。とにかく、無事に上まで行けますように! |
K「あ、この松田駅も入れてね~」 山中だけでなく、街中でもこのハイテンション。さすがだぁ 私は一応あのポーズなのだが、やはりサングラスが無いのでイマイチ。今回も金森さんはちょっと照れ気味 |
8:53 御殿場駅 窓口で片道切符を購入。窓口のオバちゃんはしきりに往復を勧めていたが・・・ このバスはほぼ満員。特に若い人が多く、富士登山の人気の高さがよく分った。 ここではアノ人に『今、バスに乗りました。』とメール。 このレポをご覧の皆さん、のぞむが誰にメールをしていたのか、想像してください。バレバレかな? |
ランナー(music・古い?) すっげ~、頑張るなあ~ |
ダマチョさん (HP)登場! 画像左の少年が「何やってんだこのオッサン」って顔をしていたが、彼に断っていないので(当たり前)載せない。 |
N「出発前に記念撮影をお願いします。望は今度は帽子に付けたサングラスで、アノポーズ! N「ダマさん、ほら、背中を」 D「いや、ちょっとコレは恥ずかしいなあ」 N「何言っているんですか。せっかく着てきたんですから、それも見せて撮りましょう。」 背中にはホームページのアドレス!これはスゴイ(拡大して載せているので、画像がやや粗くなりました。) せっかくなので、もう一度 ヘボ農夫写真館 是非、皆さんお立ち寄りください。 |
今日の宿、7号目の大陽館(2950m)を目指して出発! 皆さん、この案内図をよく見てくださいね。後で、このことについて書きますから |
10:37 この付近はご覧の通りの賑わい | |
舗装された階段を数百m進むと古御嶽神社 | |
登山道。すぐに降りてくる人たちと出会った。他の山と違い、若い人が圧倒的に多かった。 | |
のっしのっしと歩く金森さん。重そうに見えるのだが、このペースはちっとも変わらない。早くなったり、遅くなったりする私とは違うんだよな~ | |
ムラサキモメンヅル この時点で私はさっぱり分っていなかったが、花にも詳しい2人も他の山では見たことが無かったとのこと。 |
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11:05 古い鳥居を越える | |
ヤマホタルブクロ | |
金森さんはゴツイデジイチを首から下げて、時々こうして花を撮影している。私はこれをやると肩がこるので、出来ない。あ、そういえば今回は持ってきていないんだっけ・・・ | |
オンタデ・これは相当標高が高いところまで咲いていた。 | |
メイゲツソウ | |
11:14 あと6時間半か~ | |
『たらねばら』と表示があったが、はて・・・ | |
トモエシオガマ |
11:22 開けた!といってもご覧の通り低い雲がかかり、何~にも見えない。 |
・・・ | |
ハンゴンソウ |
11:33 ここでも多くの人が休憩中 標高2250mの表示があった。 |
六号目まで200mの表示 英語、ハングル、中国語で書かれている。 |
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12:02 六号目に到着!
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N「とりあえず、お約束をお願いしま~す」 また、画像の『これ』には今回もマジクール。長丁場になると思い、早めに巻いてきた。そして首にももう一つ別のものでクールダウン!結果的にこれが活躍するほど暑くはならなかった。出発前はもっと暑くなると思っていたんだけどね。 |
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アルミバッグの中はこの通り! Y「これじゃあ重いはずだよ!」 N「いやあ~、明日朝と昼も考えてこんなになっちゃいました。」 勿論、これ以外にカロリーメイトやアメなどもポケットに入っていたのだ。 |
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食事中、ポツポツと雨が数滴。sanpoさんの提案でザックカバーをセット。(『これ』)また、ザックの下に入れてあったレインウェアをザックの上に移動させ、いつでも出せるようにしておいた。 12:37 出発。 |
ダケカンバがこんな向きに伸びている | |
12:51 この付近は段々傾斜がキツクなってきた。 | |
ミヤマコゴメグサ。ちっちゃぁ~い | |
ヘビイチゴ | |
タカネヒゴタイ | |
オトギリソウ? | |
13:08 再び樹林帯へ | |
Y「それはフシグロセンノウじゃないですか」 S「いや、これはクルマユリの色です。フシグロセンノウの色は・・・」と確信。 Y「クルマユリならボツボツの斑点があるんですけどね~」 お二人のレポではこの疑問はどうやって紹介されるかな? 追記・ピカリさんからフナシクルマユリとの指摘がありました。 |
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13:13 小屋が見えた |
六合目瀬戸館(2700m)で休憩。 N「そろそろ私の歩いた中で最高地点です。権現岳が2700m少しでしたから」
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今度は斑点のあるクルマユリ。う~ん、たしかに先程の花には斑点は無かった。金森さんとsanpoさんの意見はどちらが正しかったのだろう? | |||
13:35 ガスガスの中を登る。そろそろ森林限界を越えたようだ。 | |||
13:44 廃屋 昔は小屋があったのかな? | |
Y「中国語で注意のことを『小心』って言うんだね」 さて、この時点では意識していなかったが、この表示は落ちてくる石もそうだが、『自分の足元の石も落とすな』ってことだ。このガイドブックは結構きちんと書いてあり、コピーをポケットに入れておいたが、歩いているときは殆ど見ず、レポを作っている今気付いた。なるほど、これは大事だよね。もし、落としたら 「落(ら~く)!!!」って下の人に呼び掛けないとね。 |
N「ほら、向こうに下山道が見えますよ」 この時点では明日ここを降りるかどうかは決めていなかった |
13:48 二十六夜塔を通過 | |||
ジグザグに付けられた道。傾斜が結構キツクなってきた。 | |||
14:20 お、ようやく小屋が見えた! 見えてからも結構キツイ |
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建物は半地下になっている。こうしないと冬の豪雪でやられてしまうのだろう。 |
14:29 本日の宿大陽館に到着!(誤変換ではなく、ホントにこの字です。)
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あ、太陽が! Y「ほら、鳥居が見える。あの辺が頂上じゃないかな」 N「明日が楽しみですね」 |
登って来た道を見下ろすが・・・殆ど見えず。 |
1時間前と違いガスガス。でも、上を目指す人たちの列は切れない。 |
食うかいさん、ダマさんに差し入れてもらったつまみで軽食! 金森さんは缶ビール。何と735円とのこと。どっひゃ~! |
金森さんが撮影。え、バレますか?作り笑顔です・・・ ハンバーグにキャベツと漬物がちょっぴり、ご飯も・・・う~ん、 でも、「ご飯と豚汁はお代わりがありま~す」とのお兄ちゃんのテンパッった声。彼の勢いに負けたわけでは無いが、豚汁は美味かったので、お代わりを頂いた。やっぱり、お代わりできると嬉しいいもんね。 |
勿論、ご飯と豚汁をお代わりした金森さん。右隣りに写っているのは小学校低学年くらいの男の子。多分私より若いくらいのお父さんお母さんがその横に居た。彼らに限らず、この小屋には他にも十人位の子どもたちが泊まっていた。よく歩いたな~と感心する一方で、この後深夜に叩き起こされて、ヘッデンを点けて歩くと思うと・・・ちょっぴり複雑な気分。ええ、40のチョンガーの愚痴ですけどね。 |
16:55 え~、まだ歩いているぅ・・・いや、この列は途切れないのかも・・・ 明日はどうなるかな~ |