h21.10.12 小金沢連嶺(小金沢山3、牛奥雁2、黒岳3、白谷ヶ丸3)
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 今年の10月は仕事の関係で動ける土曜日が無く、日曜祝日でもこの体育の日と18日しか山行を計画できない。そんなとき、北関東や長野では紅葉のレポを色々なホームページで見ることが出来るようになって来た。せっかくだから旬の紅葉を見てみたい!
 そこで思いついたのが大菩薩だ。PCのお気入りに登録しておいた紅葉情報で「大菩薩」をチェックするとどうやら良さそうだ。せっかく行くなら、h16.10.18のように上日川峠で車中泊しよう。

ひょっとしたら↓のような焼けに出会えるかも

 あの時はこの焼けを親不知の頭で撮影した後、雷岩まで行き、唐松尾根を降りたのだ。当時は長距離を歩く発想は無かったからね。でも、今はそれでは物足りない。
 そこで、一昨年秋にかずさんと歩いたコース、つまり小金沢連嶺縦走(小金沢山→湯の沢峠)につなげることを考えた。
(当時のレポのタイトルは『大菩薩縦走』とあるが、大菩薩はさらに南の大蔵高丸、そして滝子山までと考えるのが正しい。そこで今回のタイトルを小金沢連嶺とした。)

 さて、あの時は天目山温泉で風呂&ビール、そしてバスで甲斐大和へ帰ったのだが、

 今回はタントを置いた上日川峠に戻らないと行けない

 ここまで読んで、のぞむがどうするつもりだったか分りますか?










 相変わらず意味ありげな改行ですが、この質問は簡単ですね。

 今年の7月に甲斐大和駅から上日川峠へ行くバス(栄和交通)の存在を知った。早速チェックすると15:32に天目山温泉を通るバスに乗れば上日川峠に戻れるのだ。これでバッチリだ!!



 10日の夜にタントに荷物を詰め込み、あとは行くだけになった。翌11日は快晴!出勤しながらこれが明日も続いてほしいなあと願っていた。昼休みに携帯を開くと、かずさんから送られてきた写メールに息をのんだ。
うわ〜、白くなってるじゃないの〜。すんごい羨ましい!!!

 10日の夕方は17:00に帰宅。大急ぎで夕飯を済ませ、17:40には出発。

 今回も国立府中から中央道へ。下りは順調に流れたが上りはずら〜〜〜〜〜〜〜っとつながっていた。シルバーウィークの再現だ。翌日の帰宅の際には作戦が必要だな。こりゃ

 大月で降り、甲州街道を西へ。7月にバスで通った道だが、イマイチ自信がない。こちらを印刷したものだけが頼りだったった。幸い分りやすい表示を見つけ、県道へ。人の姿は勿論、車も全く通らない。さすがにこの時間にこの道を走るモノ好きは居ないんだね。途中悠然と林道を横切る鹿を合計3頭見かけた。さすがにデジカメを出す余裕は無かったが、この付近はもう自然の中なのだと改めて分った。

 19:50頃上日川峠に到着。駐車場には7、8台が泊まっていた。4WDのゴツイ車の側でヘッデンをつけて何か作業中の男性が居た。その2台分横に停め、話しかけた。彼は栃木から初めてここへ来たそうだ。明日の朝は暗い内に登り、富士を撮影したいとのこと、登山道の入り口や大菩薩峠までの行き方などを教えた。富士を撮るなら親不知ノ頭がお勧めだと話した。(エラソーに!!)

そして、
N「じゃあ、せっかくだから一緒に登りますか?」

 3時起床。3:30出発を約束し、タントへ。12日の天気予報は『曇りのち晴れ』と分っていたが、空を見上げれば半月に星空が明るい。これならなんとかなるかな・・・

20:25 まあ相変わらずのアングルですが・・・

この日もあっという間に寝ることが出来た。タント泊に慣れてきたのだろうか?












 ふと目が覚めた。時計を見ると・・・







 4:06 うわちゃ〜、寝過した!アラームはどうしたのかなぁ

 ドアを開けて隣の4WDを覗きこむが、勿論居ない。いや〜、悪いことしたな〜

 空を見上げるとどん曇り!星は勿論、あれだけ明るかった月も見えていない。一方この空を見て、寝坊したことで朝焼けを見逃したかもしれない後悔はせずに済んだ。さらに、三脚を置いていく決心もついた。予定通りに朝焼けを撮るために三脚を担いで登ったらだらその後の6、7時間殆ど使わないコレを背負って歩く必要もなくなった訳だね。

 先ずはロッジ長兵衛前のトイレ(小)を済ませ、ほっと一息。自作のお握りで朝食。テルモスに入れておいたお茶はもう温くなっていた。寝巻のジャージを登山用ウェアに着替え、山靴を履き・・・一通りの準備を済ませた。

 おっと、そういえば

 『ごめんなさい。寝坊しました。タント』と書いた紙を4WD車のワイパーに挟んだ。

 う〜ん、でもこれだけじゃ〜足りないな。

 『私はホームページで山行記録を作っています。よろしければこちらを検索してみてください。』と書き、望の富士山の名刺も一緒に添えてみた。昨晩の話では彼は栃木に帰るので、大菩薩峠から大菩薩嶺、雷岩から唐松尾根を降りて昼前には帰路に着くはず。戻ってきてみてこの置手紙を見るだろう。「なんだよ、寝坊したくせに!」と思われるかな・・・
4:50 出発

クマ鈴は勿論だが、携帯ラジオをスピーカーにして急ぎ足で進んだ。歩き始めたら暑くなり、フリースを脱いだ。
5:16 福ちゃん荘
朝は忘れていたこれをスポドリで流し込んだ。その時、10人くらいの若者グループが元気よく挨拶をして通過。
h16は福ちゃん荘前からうっすら見えていた富士が全く見えないどん曇り。お陰で誘惑が無く、先を急ぐことが出来た。
そのうちヘッデンが要らないくらいの明るさになってきた。もう日の出の時間はとっくに過ぎたのだろうl。
6:05 介山荘に到着。自家発電のモーター音が鳴り響いていた。
シャッターは開いており、もうお土産物などが並んでいた。
先程の若者たちの中に見覚えのある人が居た。そう、昨晩の栃木のアノ人だ。寝坊したお詫びを言い、ワイパーにメモと名刺を挟んできたことを話した。彼は3:50に出発。途中で鹿に出会ったそうだ。ガスガスで親不知ノ頭にはまだ登っていないとのことだった。
今回もホームページに載せる許可をもらった。栃木のS.I さん、見てくれていますか〜

この撮影後、彼のゴツイ一眼レフで彼を撮った。やはり重たいカメラを持つほど思い入れ、期待感は強いんだよね。
 介山荘の野外トイレを拝借。しゃがんだ目線の先に『きれいに使ってください。掃除は大変です。』と書かれていた。野外のトイレは汚くて使う際に気合が必要なところも多いが、ここはホントにきれいなのだ。この清潔さを保つためにここの方がどれだけ苦労しているか。スタッフの顔が分るだけにきれいに使うことを改めて思い、使わせてもらった・・・

6:30 先ずは熊沢山へ出発!

登り始めて直ぐに水滴が・・・雨か!

気にせず進むことにした。先月の飯盛山と違い、今日はやる気十分なのだ。

幸い雨は大丈夫だった。
どん曇りで色は映えないが、紅葉を見つけ、パチリ
石丸峠を見下ろすが、この通り。
 
6:57

丁度峠に着いた時、一瞬明るくなった。

小金沢山に着く頃には晴れて富士が見えるといいなあ。なんてささやかな希望を持ったが・・・
ササヤブ帯を通過。
天狗棚山・ガスガスの上に風が強く、寒い!
晴れていればこの通り(一昨年撮影)なのだが・・・あれ、枝の形が変わっている。折れたのかな。
7:19 狼平
ポツンと残っていたリンドウ

(かずさんが教えてくれました。感謝)
さあいよいよ小金沢山だ!

ぼんやりしか見えないが、ここから山頂は近くて遠いんだよね。
ササヤブ!
h17.11に初めて来た時はこの辺で迷ったのだが、こうしてテープを注意して進めば大丈夫なのだ。
小金沢山へはアップダウンを繰り返して進む。(画像はアップね)

かずさんが数えた所では6つの小ピークを越えるはず。それが分っているので以前よりキツク感じなかった。
お、そろそろか・・・
8:19 小金沢山に到着!
(足元の岩にポケット三脚をセットしているので、このアングルなのだ)

この撮影が終わった頃、マスク姿のソロ男性(年齢不詳)が到着。昨晩は介山荘に泊まったそうだ。宿泊は10人ほどだったとのこと。
記念撮影を頼もうかと思った時には居なくなっていた。てっきり牛奥雁を目指したのかと思ったが、その後ちっとも見かけなかった。スゴイ健脚だったのか、それとも引き返したのか?
(今度は上画像の百名山の標柱に三脚をセットしている)

テルモスのお茶は温くなっていたので、お湯を沸かし、ドリップコーヒーを淹れた。相変わらずのどん曇りで、気温が上がらない。スポドリよりもこっちの方がイイ。ソーセージパンでブランチ。
相変わらずの曇り空だが、せっかく担いできたデジイチでパチリ!
富士はこの方向に見えるはずなんだけどね。
なにしろ、お日様はこの通りなのだから仕方ないか・・・
一瞬太陽が出た!
その瞬間を逃さずパチリ
向こうに見えるのは・・・勿論エアリアは持っていたが、この程度しか見えなかったので、山座同定をする気にすらならなかった。
おっと、もうこんな時間(8:55)だ!長居し過ぎたぜぃ!忘れちゃいけないのがバスの時間(15:32)なのだ。
いきなり倒木!先週の台風18号の傷跡だろうか。
そういえばすっかり青空が見えてきた。たま〜に紅葉した木を見つけ、パチリ。よし、この辺は通ったことあるな。
この画像の数分前にルートを外した。注意深く周りを見てテープを発見。2年前は和さんに頼りっきりだったんだよな〜
またまたササヤブ

足元を見ずに歩いていたら何かに躓き、思いっきりこけた。油断大敵だ!

そして、今度もルートを外しているのも分った・・・

まあイイ、大丈夫だ。
スポドリを飲み、コンパスで方角を確かめた。南側に見える高いところを目指せばなんとかなるだろう。
9:42 牛奥雁ヶ腹擦山に到着。

先程通ったルートのほんの数m脇に明確な踏み跡があった。
ふむふむ2年前ここに着いたのは10:36か。あのときよりも1時間弱早いんだな。

勿論エアリアはもってきており、コースタイムは載っているが、あの時のレポを持っていれば実際に自分が歩いたと比較できるのだ。湯の沢峠から2時間で温泉に着いているから遅くとも13:30に湯の沢峠に着いておきたい・・・
富士の方角は←の通り。

2年前は↓だったんだけどなぁ

斜面を下る。
10:08 水場への分岐
再び登り。この辺も倒木で道が塞がれていた。
10:30 川胡桃澤の頭

2年前はここで休んだが、一気に進む。そう、バスの時間が気になっていたのだ。
丈は低いがこの辺もササヤブ
小さなこぶを越えた。
11:07 2年前は気付かなかった指導標。

この付近で反対側からやってきた年配の男性ハイカー二人と出会った。先程のマスク氏の後ずーっと誰にも会わなかったからね。なんだか安心した。

そういえば大峠への分岐は何処にあったかな?
11:09 黒岳到着!

あれ、ずいぶん見通しが良くなった!この広場の周りには切り株と切り倒された幹がそのまま残されていた。
ソロの男性がラーメンタイム中。湯の沢峠から来たそうだ。彼が食べ終わるのを待って記念撮影をお願いした。
2年前の分と比べて、周りがさっぱりしているのが分りますか?
え、このアングルじゃ分らないって・・・

切り倒して富士が見えるならともかく、相変わらず展望が全くないのだ。何だか不思議
ランチは眺望の白谷丸まで我慢だ!

真新しい倒木。今度こそ先週の台風18号の傷跡だろう。
この辺からは『山梨の森100選・黒岳の広葉樹林』なのだ。アングルを探しながら歩いた。




 マムシソウ
ここから白谷丸までは目と鼻の先だ。
11:35 白谷丸到着 
食べているうちに雲がとれないかな・・・

今回も袋めんを百均のスープカップに入れている。うーん、具が欲しいなあ。
せっかく持ってきたデジイチでパチリ。
富士の方向

晴れて入ればこうなんだけどね(h17.10撮影)
2年前はあそこ(茶臼)でランチだったよな〜
雁ヶ腹擦山(?)
この奥に南アルプスや

八ヶ岳が見えたんだけどね。
足元には終わりかけの花が残っていた。
ウスユキソウ                    ノコギリソウ
 
12:15 さあ、後は湯の沢峠まで一気に行こう。
斜面を下りきってから山頂を振り返った。
ここからの下りは結構急なんだよね。
お、ここもイイじゃないの!
白ザレ。二度目だが、やはり迫力がある。
上画像の少し下から。アノ岩は今にも落ちてきそうだ。
背の高いササヤブを下る
12:52 湯の沢峠。
一昨年はここから2時間で着いたのだ。十分間に合うぞ。
ここのトイレはスゴク汚かったイメージがあるので、使うつもりは無かったが、どれくらい車があるのか確かめたくなった。
あれ、見覚えのあるジムニーが・・・

望の富士山をチェックしている方はもう誰の車かお気づきですね?
まあ、イイさ。予定通りに沢沿いの道を行こう。
2年前は凍っているところもあり、慎重に通ったが、今日は何の心配も無い。ビチャビチャ音を立てて進んだ。
丁度この頃始まったのが小島慶子 キラ☆キラだ。今年3月のレポで書いたように長く楽しんできたストリームの後番組だ。これは4月のスタートからPODCASTで聞いていたが5月頃までは小西さん、松本さんとつい比べてしまい、全然楽しくなかった。でも最近は自らを貧乳と称する昼間からエロトークを辞さない開けっぴろげな小島さんにすっかりハマってきた。この日のパートナーのビビル大木に実は胸毛があることに大喜び!(詳しくはこちら)
たま〜にトリカブトを発見(ピントが合って無い)
こうして何度か沢を渡る。
13:34 ここからは砂利道。あと少しだ!
終わりかけだが、イタドリがびっ〜しり
13:44 舗装道へ 

スポドリを飲み一休み。後1時間の舗装道歩きだ。ストックをしまった。
 のんびりキラキラを聞きながら歩いた。

 途中山梨ナンバーの車が追い抜いて行った。「乗せていってやろうか」と声をかけてくれないな・・・まさかね。




 14時を過ぎた頃ジムニーが目の前で停まった。









 もうお分かりですね。
ダマチョさん
HP)登場!


(キメポーズ!)
N「さっき湯の沢峠の駐車場でジムニーを見つけて、後でアンテナが立ってから『今日は湯の沢に居ましたね?』ってメールしようと思っていたんです。それに今日は大峠から雁腹の予定だったんじゃないですか?」

D「いや、昨晩は大峠に行ったんだけどね。林道が土砂崩れで封鎖されていたんだ。それで急遽変更して湯の沢にしたんだ。ハマイバで雲が動くのを待っていたんだけど結局ダメだった。諦めて帰る途中、なんだか見たことのある後ろ姿に気付いたんだ。いや〜、ビックリしたよ。」

N「ジムニーを見つけて『ここで待っていれば拾ってくれるかな』ってちょっと思ったんです。でも、いつ戻ってくるか分らないし、まあいいかって歩いていたんですよ。」

D「送って行くよ。上日川峠だよね。」

N「有難うございます!」

 携帯メールと掲示板でやり取りはしていたが、直接会うのはGWの丹沢以来だ。こちらは今日のルートを説明し、ダマチョさんは山伏で”○”さんにバッタリ出会ったことや○月に○○峠から○を狙う計画などを話しながら、バスで通るはずの道を一気に上日川まで連れて行ってもらった。

 この後○○で夕景を狙う(スゴイ!執念を感じる)というダマチョさんにお礼を言い、見送った。

 ホントに有難うございました。今度は一緒に山を歩き、下山したら一杯やりましょう! 



 
 汗臭いウェアを着替え、行きとは別方向の裂石への林道を降りた。え、天目山温泉じゃないのって?


 そりゃ〜、大菩薩といえば・・・
15:15 大菩薩の湯
3時間で600円はリーズナブル。ここは3回目だが、のんびりした雰囲気でなかなか気に入っている。でも、今日は帰りが気になったので16:00にはタントへ戻った。
 そう、今日は3連休の最終日なのだ。

 青梅街道回り考えたが、甲州街道で帰ることを選択した。国道411(大菩薩ライン)を南へ。甲州街道に合流して大日影トンネルを通過する辺りまでは順調だった・・・が、大月が近付くと渋滞が始まった。ノロノロでたどり着いた大月ICでは『小仏トンネル渋滞30km』の表示。やれやれ、分り切ったことだがどうせ渋滞するなら下道だよね。

 途中ガストで夕食。その後もコンビニを見つけてはトイレ休憩を繰り返し、少しずつ少しずつ進んだ。

 帰宅できたのが22:10。山歩きより余程疲れた感じだ。

 前回の八ヶ岳レポの最後にこう書いた。

 『なんだか今年の分のツキを全部使ってしまった気がする。これからが怖いかも・・・
 
 この予想の通り(?)、今回は富士の全く見えない山行となってしまった。でも、この上日川峠に車中泊して縦走するするプランは気に入った。またチャレンジしよう!

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