h21.7.20 大菩薩嶺3
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 この連休は土日休みで、1泊2日で別の計画があったが、土曜の天気予報では『日曜日の山梨県は曇り、にわか雨』となってしまった。日曜日に家事を片付け、海の日に日帰りの山行に切り替えた。どこに行くか枕元にある山の本を見ている内に、金森さんのに載っていた06年7月の文にビビっと来た。

上日川峠のある標高1500mあたりを境にして、雲海が上と下を完全に分けているようだ。下界は曇りなれど山の上は青空という、登山者あこがれのパターンである。』

 どんな風景に出会えるかな・・・

 さて、金森さんのレポにある大菩薩登山口の裂石からではなく、ちょっと楽をして行きのバスは上日川峠まで行こうと企んだ。こういう時はsanpoさんのこのページが便利だ。ふむふむ栄和交通をチェックすればよいのか。なるほど、甲斐大和駅8:10だ。きっとこのバスに乗るには席取りがあるだろうな・・・よし、国分寺6:08なら甲斐大和には7:38か。これで30分待てば座っていけるだろう・・・

 当日は4:30に起床。この日は『今朝は大○薩に行きます。甲○大○から上○川峠行きのバスに乗ります! 』とカキコ。ところが、出発にもたついて6:08に乗り損なってしまった。仕方ない・・・次の6:43立川発甲府行きなら甲斐大和に8:03に着くことも分かっていたので、次の中央線に乗り、立川で甲府行きを待った。

 数分してやってきた甲府行きに乗り込み座席に座った直後

「のぞむさんでしょ」

 年配の男性が声をかけてきた。かずさんの知り合いだそうだ。「よくカップラーメン食べているよね」とか、「この前のドリンクは不味かったの?」など私のレポもよく見て下さっているようで、嬉しかった。「この電車は登山者専用みたいな時もあるんだよね」とのこと。彼はよくこの電車を利用するのだそうだ。今日は本社ヶ丸へ登るとのこと。下から登ると標高差があってキツイんだよな〜。さすがかずさんの仲間だ?!

 追記:彼のサイトを見つけました。→こちら




 甲斐大和では十人位のハイカーが降りた。考えていることは同じらしく、多くの人が階段を猛ダッシュ!
 こういう時にダッシュする気力は無いのだ。まあ3月の丹沢のように立ったままで行けばいいさ。それよりトイレに行っておかないとバスに乗りながらもよおしたらしょうがないモンね。

 バス停にはすでにマイクロバスが待っており、行列が出来ていた。やはり立ったままかと思った直後、

 「臨時便もご利用になれま〜す」と係員の声!

 いそいそと十人ほどが移動した。私もそれに並ぶと、運良く最後の空き席に座ることが出来た。落ち着いてマイクロバスの中を見ると、椅子は左右に6席ずつで最後尾は4人でめいっぱい。結局椅子に座れず立ちんぼになったのは5人ほど。丹沢でのすし詰め状態を想像したが、それよりはかなり余裕があった。そういえば今の中央線から降りた人数以上には乗ってこないのだ。
 ところで、二人連れ、グループで来ていた人たちは交代でトイレへ行っていた。そりゃそうだよな。こういう時に一人は不自由だよね。さらに、運転手も「もうお客さんはトイレから戻ってきましたか〜?」と尋ねてから定刻5分遅れで出発した。こういう田舎のバスの雰囲気っていいね。

 正規便(?)と連なってこのバスは県道218、日川林道を進んだ。すれ違いが難しい位の道幅が続き、このマイクロバスで運行している意味がよく分かった。また、温泉やペンションの停留所ではその案内の放送も入った。中でも気になったのは「大菩薩湖は人造湖で・・・日本第三位の高所にある」とのこと。早速ググってみた。→上日川ダム 

 石丸峠に通じるとアナウンスのあった小屋平で5,6人が降りた。

 上日川峠に近づくとズラリと並ぶ車の列!こりゃ〜、今日の山行は賑やかになりそうだ・・・

9:04 臨時便 (正面から撮ると大きさが分からないね)

駅からここまで1000円は高いが、これだけ標高を稼いでくれるのだ。仕方ないよね。

ザックからステッキとクマ鈴を出し、日焼け止めを塗りたくった。
まずは福ちゃん荘へ
この道を歩くのはh16.8以来だ。あのときは石和YHを未明に出て、上日川峠から歩いたんだよね。

後ろに数人のハイカーが居たが、私のクマ鈴の音だけが聞こえるだけ。お、これは結構イイ感じだ!
つまり、今日はラジオを聞いていない。今日は月曜でいつも聞いている番組がやっていないのもあるが、今日はラジオを聞かずに歩いてみようと思ったのだ。
9:31 福ちゃん荘

今回は予定通り(?)唐松尾根へ
この道をh16.10は下りに使ったのだが、この付近は殆ど記憶がない。

急坂になるのはもっと上だったよな〜
お、でかい岩!

ここで前を行く夫婦が何かを見ていた
彼らが見ていた方向に目をやった













いやった〜

今日の天気では期待していなかったが、これはついてるぞ〜
ズームで・・・お、傘雲だ!
9:51 その先では足下にごつごつした石が多い登りになった。


9:59 一部平坦になったりもする
10:08 この付近からは結構な急坂。でも、このお陰で一気に高度を稼げるんだよね。
10:12 お、開けた!もっとも上方はガスガスでよく見えないが
振り向くと






アノ雲の向こうに富士が見えるんだろうな〜、やっぱり隠れちゃったか〜

ちなみにh16.10はこんな感じで見えた。
10:19 お、上が見えた。

この付近は道の両脇に植生保護のロープがかけられている。
10:25 雷岩 数人が休んでいる。

ここは通過!
ザックを降ろしたら嫌になっちゃうし、大菩薩嶺の頂上までほんの数分で着くことは分かっていたからね。
年配の夫婦の記念撮影を引き受ける代わりに私の分を撮ってもらった。

ここで記念撮影をしたのは一昨年の11月にかずさんと二人で撮って以来だな〜
な〜んて、思い出したのはレポを書いている今だから。

このときは雷岩へ直帰!
頂上とここ往復したほんの十数分の間に数十人とすれ違った。さすがは日本百名山だね。

10:42 戻ってきたら、空が明るくなっていた
よし、これはチャンスかも・・・
ところが、これ位がマシと言える程度だった。

雷岩を先にすれば富士を見えるかな〜と思って唐松尾根を登ったんだけどね。

金森さんが見たようにはいかなかったかな〜
数秒見えた南アルプス?!

これでもラッキーと言えるのかな?
お約束!

うーん、先月の小楢山冷や中前回の王岳ではうどん、今回はソバ
毎回変えて試しているが、美味いものを見つけられない。(SHOP99やローソン100で買っているから?)前も書いたが、夏のランチは難しい・・・
11::05 富士は見えそうも無い。あきらめて出発!


雷岩に咲いていたイワキンバイが可憐だ。
(”や”さん、ピカリさんありがとうございました)
雷岩から南側・ガスが流れる様もきれいだ

この付近を歩いているときに数十人とすれ違う。やはり人気のエリアだ。
神部岩から大菩薩湖方面


ウスユキソウ・可憐だなあ
旧峠・(賽の河原) 避難小屋

親知らずの頭方面は晴れている。これはチャンスか?
大菩薩嶺を振り返る

このアングルはかずさんのh19.11のレポこれを真似したもの。
親知らずの頭へ着いたが、うーん、やはり無理か〜

晴れていればこの通りだが(h19.11撮影)
介山荘方面を見る。
ここにもイワキンバイ
介山荘は昼食を楽しむ大勢の人で賑わっていた。

携帯で記念撮影!写メールを送ろうと思ったが、アンテナは最大2本しか立たなかった。先週の王岳の稜線ではうまくいったんだけどな〜。
11:59 大混雑の大菩薩峠ではランチにしたくない。あそこへ行こう!
熊沢山の登りは先程までと違い、深い森の中に居るようで、ワクワク感がある。
ここでも5,6人とすれ違った。彼らは石丸峠方面から来たのかな。レポを書いている今、その辺を聞いておけばよかったなと後悔している。
12:14 あっという間に熊沢山へ

晴れていればこの通りだが(h19.11撮影)
向こうに見えるのは小金沢山だと言いたいが、その手前の天狗棚山だろうね。ここを下ると石丸峠だ。
12:24 一気に下って石丸峠に到着。その先の狼平(あそこ)へ行くつもりだったが、.ガスガスで何も見えない。まあいいやここで妥協しよう。
峠を示す標柱は新旧3つあったが、左画像の分岐よりも10m程先でザックをおろした。
今回もおにぎりをマクロ撮影し、熊沢山をぼかしてみた

ついさっきまで歩いていた大菩薩峠までは多くの人が行き交っていたが、この付近は誰も通らない。妥協してラジオのスイッチを入れた。そう、ちょっと寂しかったのと、何よりもクマ除けの為なのだ。

数分で熊沢山から下りてきた男性が見えたので、挨拶しようと思ったら、さっさと分岐を曲がってしまった。うーん、話し相手が欲しかったなあ。
晴れていればこの通りだが(h19.11撮影)

あ〜、青空が見たい〜
12:46 結局ガスガスは変わらないので、小屋平へ向けて出発!

この道を行くのは2回目。h17.11は小金沢山まで行ってからここに戻り、この先でよく分からなくなり、結局引き返した。もう一度熊沢山を登り返して介山荘に戻ったのだ。さて、今回は・・・
峠から5分程でここへ到着。枯れた沢?いやガレているだけ?いずれにしても4年前はここで引き返したと思う。よく見れば明瞭に道がついていた。
森の中へ入った。道はこのように明瞭だが、たま〜にテープが付けられているが、指導標は全く無い。

後ろからラジオを大音量で鳴らした年配男性が私に追いついてきた。
「この道は静かですね」
「ああ、お陰で静かな山歩きを楽しめるんだ。」そのラジオは・・・?
13:10 お、指導標か?
近寄ると『登山道を変更しました』とある。矢印の方向へ進む
巨大な倒木の脇を下る
お、林道だ。小屋平か?エアリアや地形図をみても現在位置がよく分からなかった。
数分(250m)先この標示があった。なるほど、エアリアに出ている登山道はここにつながるのか。

さらに先には上日川峠を示す指導標
このように道は明瞭だが、傾斜がキツイ。エアリアの急坂はこの辺なのかな?

ここでは登ってくる夫婦にあった。「今日は小屋泊まりですか」と声をかけたら頷いていた。ところで彼らはどういうルートで登ってきたのだろう?
13:32 小屋平到着。ペットボトルのスポドリを飲み、一休み。

今朝ここで数人がバスを降りていたが、石丸峠までどれくらいかかっのだろう。下りで45分だから1時間以上はかかるのではないか。うーん、静かに歩けるけど展望が無いんだよな。ここを登りに使うのどうかな〜
ほんの数分進むとベンチがあった。な〜んだ。
先程休んだばかりだが、せっかくベンチがあるのだ。座って休もう!
ここではパンをかじり、ペットボトルに入れたアイスコーヒーを飲みきった。ちなみにこれは水出しコーヒーを自宅で作ったもの。倹約しているでしょ!(その分はバス代で吹っ飛んだ気もするが)
ベンチから数分で今度は沢へ出た。飛び石を伝って渡った。

でも、通過するには惜しい。
うーん、さっき休んだばかりだけど・・・








え〜い、もうちょっと飲もう!

冷たくて美味し〜い!


勿論顔も洗った。
この先も相変わらず指導標は無いが、明瞭に付けられた道を進む。
もう一回沢を渡った。
イイ感じの森だ〜

ところで、なかなか上日川峠に着かないな〜

13:59 廃屋かな?(ここには指導標があったが、撮るのを忘れた)
14:07 上日川峠
まだ、時間には余裕がある。
よ〜し、後は大菩薩の湯を目指して降りるぞ〜


・・・

ちょっとだけバスの時刻を確認しよう。

お、あと20分で来るじゃないか。

下まで歩かないと望の富士山らしくないので、裂石まで歩くつもりだったが、やっぱ、や〜めた

長い距離を歩くなら、もっと気温が下がってからでイイさ。今日は妥協しまくりだが、これもありだよね。

14:21 定刻10分前にバスが到着。正確だな〜

計ったように今回も行きと同様に最後尾のシートに座ることが出来た。眠気が襲ってきたが、今回は終点ではなく、温泉で降りるのだ!我慢我慢なのだ!
15:13 やまと天目山温泉

一昨年の11月はかずさんと林道を延々歩いてここにたどり着いたが、今回はバスで楽チンだ。上日川峠から温泉まで1000円はイマイチ納得いかないが、まあ仕方ない。

そこそこ入浴客は居たが、のんびりするには十分だった。ここのお湯はアルカリ性が強く、肌触はなめらか。特にぬる〜い源泉(31℃)につかるのが落ち着くのだ♪おススメですよ!
受付で次のバスの時刻をチェックし、缶ビールで乾杯!

先週の王岳ではつまみが足りなかったので、今回はちゃんとピーナッツなどをダイソーで用意しておいたのだ。
この温泉を通るバス路線は2つあり、一つは先ほど私が乗った上日川峠から来るもので、温泉から駅までは500円なのだ。そう、先ほど書いたように行きは駅から峠まで1000円だったのに、峠から温泉で途中下車すると1000円、そして温泉から駅まで戻ると500円なのだ。この料金体系って・・・
そして私が乗る(17:12)は裂石から来るもので、これだと駅まで300円なのだ。
受付のオバちゃんがこっちのほうが安いと教えてくれたのだが、私たちより10分ほど前にバスに乗った3人は200円損したってことだよね。
どうですか!望の富士山は役に立つでしょ!
そういえば一昨年の11月のレポにもあるように、このときはこの路線も100円だったよな〜と思い出していたが、バスに乗り込むと昨年から料金が300円になったとのお知らせがあった。そりゃ〜そうだよな。でも、300円でもずいぶん頑張ってるんだよね。富士急も含め、山梨県のバス会社は明らかに儲かっていないが、ぜひ存続してほしい。
 甲斐大和駅に着くと、温泉から一緒に乗り込んだハイカーが皆ダッシュした。さては中央線の到着まで時間が無いな・・・、


でも、トイレ!


 出すものを出さないと落ち着いて電車に乗れないからね。大急ぎで階段を駆け降り、セーフ!
17:28の普通立川行きに間に合った!この電車は途中の大月や猿橋、鳥沢でも続々とハイカーが乗り込んできた。今日は快晴とは行かなかったが、登山にはちょうど良い気候だった。連休の最終日で高速は大変なことになっているだろうから、こういう日の山行はやっぱり電車の方がイイよね。

 金森さんが見たような青空には出会えなかったし、ガスガスで遠望は全くダメだったが、それなりに楽しめた。でも、やはり雷岩や親知らずの頭からの富士を見たい!この上日川峠行きが運行している時期に再チャレンジしよう。

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